国家公務員の給与法改正案 月給は民間との差15,056円(3.51%)を埋める改定 ボーナスは年4.65月分から4.70月分に
テーマ:国会・公務員|出来事:2026年8月7日(人事院勧告)〜2026年10月22日(衆議院の内閣委員会に付託)〜審議中|最終更新:2026年10月31日
法律案の中身は、衆議院のページに載っている法律案の本文と、内閣官房の概要で確かめました。人事院勧告の数字は、人事院の資料の字です。割り算と足し算は、このページで計算しました。2026年10月25日の時点で、この法律案を審議した会議の会議録はありません。
要点
- 内閣は2026年10月9日、一般職の国家公務員の給与を上げる法律案を国会に出しました。8月7日の人事院勧告を受けた法律案で、理由には「人事院の国会及び内閣に対する令和八年八月七日付けの職員の給与の改定に関する勧告」に「鑑み」と書いています。衆議院では10月22日に内閣委員会に付託され、10月25日の時点で審議中です。(資料01・02)
- 月給は、民間との差15,056円(3.51%)を埋める改定で、2026年4月にさかのぼって当てます。行政職俸給表(一)の平均の改定率は全体で3.3%。初任給は総合職・一般職ともに9,500円上がります。法律案の附則は、改定後の給与法の規定を「令和八年四月一日から適用する」と書いています。(資料02・03・04)
- ボーナス(期末手当と勤勉手当)は年4.65月分から4.70月分になります。2026年度は12月の分で0.05月分を上げ(期末1.2875月・勤勉1.0875月)、2027年度からは6月と12月を同じ月数(期末1.275月・勤勉1.075月)にそろえます。どちらの年度も、足すと年4.70月分です(このページの計算)。(資料02・03)
- 手当と休みの決まりも変わります。転居を伴う転勤をした職員を広く対象にする「転居手当」の新設と、事由を問わず年7日取れる「年次無給休暇」の新設は、2027年4月から。広域異動手当の割合は、60km以上300km未満が5%から8%に、300km以上が10%から16%になります。(資料02・03・04)
根拠
数字の検算
| 項目 | いま | 法律案のあと | 出典 |
|---|---|---|---|
| 民間との差(月給) | ― | 15,056円(3.51%)を埋める | 資料03・04 |
| 行政職俸給表(一)の平均の改定率 | ― | 全体3.3%(1級4.0%〜5〜10級3.0%) | 資料04 |
| 初任給の上げ幅 | ― | 総合職・一般職とも9,500円 | 資料03・04 |
| ボーナス(一般の職員) | 年4.65月分 | 年4.70月分 | 資料02・03 |
| ボーナス(指定職) | 年3.50月分 | 年3.55月分 | 資料03 |
| 広域異動手当(60km以上300km未満) | 5% | 8% | 資料02(「百分の五」を「百分の八」に) |
| 広域異動手当(300km以上) | 10% | 16% | 資料02(「百分の十」を「百分の十六」に) |
ボーナスの月数の足し算(このページの計算)
- 2026年度:6月の分 期末1.2625月+勤勉1.0625月=2.325月(支給済み)、12月の分 期末1.2875月+勤勉1.0875月=2.375月。合わせて4.70月
- 2027年度から:6月・12月とも 期末1.275月+勤勉1.075月=2.35月。合わせて4.70月
- 法律案の本文では、12月に払う期末手当を「百分の百二十八・七五」、勤勉手当を「百分の百八・七五」としています(資料02 第1条)。人事院の資料の1.2875月・1.0875月と同じ数です
初任給の額
- 人事院の資料では、総合職(大卒)251,500円(+3.9%)、一般職(大卒)241,500円(+4.1%)、一般職(高卒)209,800円(+4.7%)です(資料04)
- 法律案の行政職俸給表(一)には、同じ額が並んでいます(2級1号俸251,500円・1級25号俸241,500円・1級5号俸209,800円。資料02)。どの号俸を初任給にするかは、法律案の本文には書いてありません
比べ方の注意
- 3.51%は「民間給与との較差」で、人事院の資料は、これを「いわゆる「ベア」に相当」と注をつけています。定期昇給の分を加えたモデルの試算では「月収で約4.9%の給与改善」とも書いています。3.51%・3.3%・約4.9%は、それぞれ数えている物が違います(資料04)
- 民間との比べ方は、人事院の資料によると、2026年4月分の給与を、役職・学歴などの給与を決める主な要素が同じ人どうしで比べたものです(資料04)
資料
| 番号 | 資料 | 種類 | 確かめた日 |
|---|---|---|---|
| 01 | 衆議院「閣法 第222回国会 2 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」議案審議経過情報 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DE3442.htm | 公式資料 | 2026-10-25(衆議院の受理 2026年10月9日・付託 10月22日 内閣委員会。審査終了・審議終了の欄は空) |
| 02 | 衆議院 同法律案の本文(提出時法律案) https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g22209002.htm | 公式資料 | 2026-10-25(第1条・別表第一・第7条・附則・理由を読んだ) |
| 03 | 内閣官房「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の概要」(PDF 1ページ) https://www.cas.go.jp/jp/houan/261009/naikakujinji_shiryo1.pdf | 公式資料 | 2026-10-25 |
| 04 | 人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」令和8年8月(PDF。1〜2ページの「本年の給与勧告のポイント」) https://www.jinji.go.jp/content/000017812.pdf 勧告のページ https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html | 公式資料 | 2026-10-25(勧告日は8月7日とページにある) |
| 05 | 国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/ | 会議録 | 2026-10-25 18時台に、会議の一覧の API で第222回国会(sessionFrom=222・sessionTo=222)を検索。28件 |
国会のやりとり
2026年10月25日の時点で、この法律案を審議した会議の会議録はありません(資料05)。審議が会議録に載ったら、ここに足します。
経過
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2026年8月7日 | 人事院が国会と内閣に勧告 | 資料04 |
| 2026年10月9日 | 内閣が法律案を国会に提出(衆議院が受理) | 資料01 |
| 2026年10月22日 | 衆議院の内閣委員会に付託 | 資料01 |
| 2026年10月25日現在 | 衆議院の審査終了・審議終了の欄は空 | 資料01 |
| この後 | 委員会・本会議の採決と会派の賛否は、衆議院の記録に載ったらここに足します | 資料01 |
訂正の記録
なし
確かめた所と読むときの注意
確かめた所
- 広域異動手当の割合(5→8%・10→16%)、12月のボーナスの月数、2026年4月にさかのぼって当てること、施行の日は、衆議院のページの法律案の本文(資料02)で読みました(2026年10月25日)
- 初任給の3つの額は、法律案の行政職俸給表(一)に同じ額があることを確かめました
- 年4.70月分は、6月と12月の月数を足して確かめました
- 衆議院での付託の日と、審議中であることは、議案のページ(資料01)で確かめました
読むときの注意
- 民間との差15,056円(3.51%)と平均の改定率3.3%は、人事院の資料の数です
- どの号俸を初任給にするかは、人事院規則の決まりです
- 地方公務員の給与は、それぞれの自治体の条例で決まります。このページは国家公務員の法律案を扱っています
