非居住住宅税の法案 住宅価格が高騰した地域で人が住んでいない住宅に、市町村が課税できる税をつくる 2年以下で売った住宅の利益にも別の課税
テーマ:国会・税と住まい|出来事:2026年7月16日(提出)〜2026年7月24日(閉会中審査の申出)〜2026年10月5日(第222回国会で付託)〜審議中|最終更新:2026年10月31日
法律案の中身は、衆議院のページに載っている法律案の要綱と本文の字です。国会の発言は、国会会議録の字です(# は会議録の発言番号)。第222回国会の会議録には、2026年10月25日の時点でこの法律案の審議はありません。
要点
- 国民民主党・無所属クラブは、第221回国会に、住宅の投機的な取引への課税をつくるための法律案を出しました。提出者は森ようすけ議員ら4人です。税そのものを作る法律ではなく、政府に施行後1年以内をめどに法制上の措置を講じさせ、その基本方針を定める法律です。(資料01・02)
- 対象の地域は「住宅価格等高騰地域」です。要綱は、住宅の投機的取引と、それがもたらす人が住んでいない住宅の保有で供給が減り、住宅の価格と家賃が高騰している地域、と定義しています。趣旨では、東京の特別区・指定都市・保養地のある市町村の区域内の一定の地域を挙げています。(資料02 第1・第2)
- 非居住住宅税は、市町村が課税できる税です。その地域の、人の居住に使われていると認められない住宅とその敷地の価格を課税標準にし、所有者に課税できます。転勤・療養・親族の介護などやむを得ない事情で住んでいない場合は課税できません。税率は高騰を是正するのに「実効性のあるもの」となるよう定めます。(資料02 第3の2)
- 取得から2年以下で売った住宅と土地の利益にも、別の課税をします。個人は事業所得・雑所得を他の所得と分けて所得税と住民税を課し、法人は追加の税率などで法人税を課します。国・自治体などへの譲渡は除きます。第221回国会では審議されないまま閉会中審査に回り、第222回国会の10月5日に国土交通委員会に付託されています。(資料01・02・03)
根拠
法律案の中身(要綱の項目ごと)
| 項目(条) | 中身 | 出典 |
|---|---|---|
| 定義(第2条) | 非居住住宅=人の居住の用に供されていると認められない住宅/超短期所有住宅等=取得の翌日から所有が2年以下の住宅とその敷地/住宅価格等高騰地域=投機的取引と非居住住宅の保有による供給の減少で価格と家賃が高騰している地域 | 資料02 |
| 創設と期限(第3条) | 政府は2つの税の仕組みを創設。法制上の措置は施行後1年以内をめど | 資料02 |
| 非居住住宅税(第4条) | 市町村が、住宅の供給の促進の費用に充てるため、高騰地域の非居住住宅とその敷地の価格を課税標準に、所有者に課税できる/やむを得ない事情(転勤・療養・親族の介護など)は課税できない/税率は実効性のあるものに | 資料02 |
| 超短期所有住宅等の譲渡の課税(第5条) | 個人:事業所得・雑所得を分離して所得税・住民税/法人:追加課税か加算税率で法人税/国・自治体などへの譲渡は除く/税率は実効性のあるものに | 資料02 |
| 実態調査(第6条) | 高騰の実態の調査 | 資料02 |
| 地方への支援(第7条) | 非居住住宅税の徴収の確保や法定外税の新設の支援、住宅の供給の施策の費用の補助 | 資料02 |
| 施行(附則) | 公布の日 | 資料02 |
比べ方の注意
- 税率・どの地域を高騰地域にするかの決め方は、法律案に書いてありません(資料02)
- 「外国人」の字は、要綱にありません。所有者の国籍で分ける仕組みではありません(資料02)
資料
| 番号 | 資料 | 種類 | 確かめた日 |
|---|---|---|---|
| 01 | 衆議院「衆法 第221回国会 36 非居住住宅税及び超短期所有住宅等の譲渡に係る事業所得等の課税の特例の創設等に関する法律案」議案審議経過情報 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DE2DB6.htm 参議院の議案のページ https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/222/meisai/m222090221036.htm | 公式資料 | 2026-10-25(提出者 森ようすけ君外三名・提出会派 国民民主党・無所属クラブ。衆議院の付託 2026年10月5日 国土交通委員会。審査終了・審議終了の欄は空。参議院のページの提出日 令和8年7月16日・衆継続) |
| 02 | 衆議院 同法律案の本文と要綱 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g22105036.htm https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/youkou/g22105036.htm | 公式資料 | 2026-10-25(要綱の第1〜第5をすべて読んだ) |
| 03 | 国会会議録 衆議院 国土交通委員会 2026年7月24日 #2・#3(閉会中審査の申出) https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122104319X01420260724/2 | 会議録 | 2026-10-25 |
| 04 | 国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/ | 会議録 | 2026-10-25 に、発言の API で第221回国会・語「非居住住宅税」を検索。3件(7月24日の議院運営委員会と国土交通委員会の閉会中審査の件だけ)。第222回国会の会議の一覧(28件)のうち、この法律案を審議した会議録は0件 |
国会のやりとり
字は国会会議録のとおりです。[中略]の所は、会議録の字を省きました。
2026年7月24日 衆議院 国土交通委員会(資料03)
冨樫博之 委員長(自由民主党・無所属の会)#2
次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
森ようすけ君外三名提出、非居住住宅税及び超短期所有住宅等の譲渡に係る事業所得等の課税の特例の創設等に関する法律案[中略]以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
冨樫博之 委員長(自由民主党・無所属の会)#3
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。[中略]
会派の名前は、会議録の会派の欄のとおりです。第221回国会の会議録では、この法律案の趣旨説明と質疑は見つかりませんでした。第222回国会の会議録にも、2026年10月25日の時点でこの法律案の審議はありません。
経過
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2026年7月16日 | 提出(参議院のページの提出日) | 資料01 |
| 2026年7月24日 | 国土交通委員会が閉会中審査を議長に申し出ることに決めた | 資料03 |
| 2026年10月5日 | 第222回国会で、国土交通委員会に付託 | 資料01 |
| 2026年10月25日現在 | 衆議院の審査終了・審議終了の欄は空 | 資料01 |
| この後 | 委員会・本会議の採決と会派の賛否は、衆議院の記録に載ったらここに足します | 資料01 |
訂正の記録
なし
確かめた所と読むときの注意
確かめた所
- 定義・2つの税の基本方針・期限・支援・施行は、衆議院のページの要綱(資料02)をすべて読んで確かめました(2026年10月25日)
- 閉会中審査の申出は、国会会議録検索システムの API で取った本文と照らしました
- 第222回国会の付託の日と、審議中であることは、衆議院の議案のページ(資料01)で確かめました
読むときの注意
- 住宅の価格と家賃の高騰は、法律案の趣旨の字です
